最終更新日 2024年3月29日 by logistics

「博物館の歴史が知りたい」
「学芸員ってどんな仕事をするの?」
「春田英樹さんってどんな人?」

世界には数多くの博物館があります。
こうした施設ではさまざまな品物を世界各地から収集して保管しています。
収集するための方法にはいくつかの種類があり、自分でお金を払ってほしい貴重品を購入することもあります。
品物によっては所有者から無償で寄贈されることもあります。
寄贈している人はさまざまな理由で寄贈をしていて、自分で所有していると貴重な品物が劣化する恐れがあるので、貴重品を寄贈する人もいます。

特集:春田英樹

寄託されたものは所有権はもとの所有者にある

一般の人から寄託をされた貴重品を保管する場合もあり、寄託と寄贈では意味がそれぞれ異なります。
寄贈されたものは所有権が施設に移りますが、寄託されたものは所有権はもとの所有者にあります。
品物の管理だけを依頼するのが委託で、貴重品の状態が劣化することを避けたいけれど所有権を放棄したくない場合に、こうした方法がおこなわれています。
専門の施設に管理を委託することで、品物を保存するのに適切な状態で管理をしてもらえます。
施設にとっても、学術的に貴重な品物が劣化するのを防止できるメリットがあります。
さまざまな種類の品物がこうした方法で収集されていて、どのような品物を集めているかは施設によって異なります。
特定の専門分野に関する品物だけを集めている施設もあれば、さまざまな分野の貴重品を幅広く集めている施設も存在します。
学術的な価値が高いものを主に集めているものもあり、美術品が専門であるものもあります。

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館内で働いている学芸員

収集されたこれらの貴重品を管理しているのは、館内で働いている学芸員です。
学芸員は施設で専属に働いているスタッフで、館内で所有している品物を研究する仕事も担当しています。
施設で働いている学芸員が担当しているもう一つの仕事は、館内に来場する一般の人のために、所有している貴重品を展示する仕事です。
どのような展示品を展示するかも学芸員が決めていることが多く、保管している貴重品の数が多い施設の場合には、全ての品物を一度に展示していないこともあります。
このようなところでは、所有している貴重品の中から一部だけを選んで展示しているので、その施設で所有している品物を見るために出かけても、目的の貴重品が展示されていないこともあります。
そのために、これから特定の品物を見るために訪れる予定のある人は、自分の見たいものが現在館内に展示されているかどうか確認しておくことが必要です。
こうした情報はホームページなどに掲載されていることもありますが、所有している品物が多い場合には全ての展示品の情報を掲載していないこともあります。
このような場合には、見たい品物が展示されているかどうかを、電話などで確認する必要があります。

日本国内にも数多くの施設がある

日本国内にも数多くの施設があり、展示されている品物の種類も非常に豊富です。
美術品から工芸品まで所蔵している規模の大きなところもあれば、特定の分野に関する品物だけを数多く所有している小規模のものも多くあります。
日本で本格的な博物館が作られるようになったのは明治時代になってからのことで、外国の影響を受けて作られるようになりました。
それまでの日本にはこうした施設はありませんでしたが、似たようなものがいくつかありました。
寺院などにあった宝物殿もこのようなものの一つで、寺院が保管している貴重な品物が所蔵されていました。
明治になると本格的な設置が検討されるようになり、1872年には外国で開催される万国博覧会に出展するための準備をするために、国内でも博覧会がおこなわれました。
この博覧会が開催された場所は、江戸時代に学問所があった場所でした。

日本における博物館の始まり

この博覧会の会場が、日本における博物館の始まりとされています。
会場内には日本各地から集められたさまざまなものが出展され、お城のしゃちほこなども展示されました。
この博覧会には生物も展示されていて、オオサンショウウオを見ることもできました。
武器や茶器なども展示されていて、歴史上の有名な人物が所蔵していたものが展示されています。
湯島にあったこの施設が上野に移転したのは1877年のことです。
移転した時に名称も変更されました。
この施設は国立の博物館として現在でも営業しています。
日本にはその後、東京だけでなく全国の各地に博物館が建設されました。
特に数が増加したのは1970年代の後半からです。
1980年代には地域の振興を目的としたものも多く建設されました。
これらの施設には、地域と関係する貴重品などが多く展示されていて、その地域の歴史や文化などを知ることができます。

まとめ

日本にある博物館はいくつかの種類があり、法律で規定されているものの他に、法律の規定外で運営されているものもあります。
法律で規定されている施設を運営できるのは、特定の団体に限られています。
地方公共団体がこうした施設を運営できる他に、一般財団法人も運営ができます。
宗教法人や一般社団法人も運営できる団体に含まれていて、それ以外の団体によって運営されているものは法律の規定が適用されません。